Quartz, Ajoite & Kaolinite
Locality: Messina Mine, Messina District, Limpopo Province, South Africa
Size: 113mm x 99mm x 40mm
Weight: 247g
商品説明:
全体に所々淡いアホアイトが散見される、メッシナ産のとても見応えのある大きなクラスターです。アホアイトとカオリナイトのファントムはもちろん、底面だけでも単独の標本として十二分に魅力的で、メッシナ産の迫力ある奇想天外な造形が楽しめる秀逸な標本です。
銅の産出で有名なMessina Mineは南アフリカの北端、ジンバブエとの国境を描くLimpopo Riverの南約10kmに位置する街、Messina(2003年に綴りの誤りを正す形でMusinaに改名)にあります。シャッタカイト(Shattuckite)やパパゴ石(パパゴアイト/Papagoite)、アホー石(アホアイト/Ajoite)等の鮮やかな二次鉱物のインクルージョンや、煌びやかな鏡鉄鉱を伴った水晶は見た目にもインパクトが大きく、コレクターに人気があります。その他にも多くの水晶がカオリン石(カオリナイト/Kaolinite)や自然銅、赤鉄鉱、緑簾石、緑泥石等を内包または付着させていて、これらの微細な内包物の層が無数に重なった美しいファントムや、巨大な両錐、ダイナミックなセルフヒールド等、ワイルドで見所の多い通好みの水晶が産出します。
各鉱物の特徴:
<水晶(クォーツ/Quartz) - SiO2 / Trigonal - >
肉眼で結晶の形状が確認できる石英のことを水晶といいます。実際には様々な種類や形状がありますが、透明度が高く六角柱状で三角形の錐面を持つのが一般的です。
<アホー石 (アホアイト/Ajoite) - K3Cu2+20Al3Si29O76(OH)16 · 8H2O / Triclinic - >
パパゴ石(パパゴアイト/Papagoite)と同様、銅の二次鉱物で、その名はアリゾナ州の発見地、Ajo Districtに由来します。明るいブルーグリーンからライトグリーンで、針状や薄柱状の結晶が球状または放射状に集合したクラスターや、塊状の集合体などで産出します。南アフリカのMessina Mineでは、シャッタカイト(Shattuckite)やパパゴ石と共に水晶に内包されて産出し、人気を博しています。
<カオリン石 (カオリナイト/Kaolinite) - Al2Si2O5(OH)4 / Triclinic - >
アルミニウムと珪酸塩からなる白〜灰色の粘土鉱物で、薄板状の超微粒子の集合体や塊状で産出し、稀に水晶内にも球状や樹枝状に集合した姿が見られます。凝灰岩や花崗岩、長石等の風化や熱水変質により生じ、同じ化学組成のディッカイト(Dickite)、ナクライト(Nacrite)、ハロイサイト(Halloysite)とは肉眼での識別が困難です。本鉱物の名は、陶磁器で有名な中国江西省景徳鎮近くの高嶺(カオリン)で原料となる陶土が産出したことに由来し、和名を高嶺土とも言います。
<緑簾石(エピドート/Epidote) - Ca2Fe3+Al2(Si2O7)(SiO4)O(OH) / Monoclinic - >
カルシウム、鉄、アルミニウム等からなる珪酸塩鉱物のグループ名兼そのうちの一種の名称で、変成岩中や火成岩中に産出します。針状、粒状、板柱状の結晶と伸長方向に並行な条線が特徴で、緑から黄色の場合が多いですが、鉄の含まれる量が多いと黒っぽくなり、アルミニウムが多いと灰色や淡褐色になる多色性が強い鉱物です。
パワーストーンとしての意味・効果:
<水晶(クォーツ/Quartz)>
水晶はその高い波動で私達の心身をよりクリアーな状態に導いてくれます。ネガティブなエネルギーを浄化し振動数を上昇させるとともに、他の次元と繋がり易くさせる働きもあります。
<セルフヒールド(Self-Healed)>
破損した部分が再結晶し自己修復されたセルフヒールドのクリスタルは、その自己治癒の智恵を分け与えることで、自分らしさと全体性を取り戻す手助けをしてくれるそうです。我々自身のセルフヒーリングの過程の素晴らしい伴侶になってくれるだけでなく、一見不可能にも思える状況への対処法も教えてくれるため、真摯にベストを尽くすだけでそこに十分な完全性と完結性を授けてくれます。
<アホー石 (アホアイト/Ajoite)>
環境や状況に関わらず内側に感情的な平和をもたらし、外的要因を喜びをもって受け入れることができるようにしてくれます。怒りや嫉妬、敵意などの他人に対するネガティブな感情を除去することで、本来の自分を取り戻し、大いなる存在との絆を回復するのに役立ちます。ハートと喉のチャクラを調和させてくれるので、自己統合やコミュニケーション、創造活動の助けにもなります。
<カオリン石 (カオリナイト/Kaolinite)>
己の道を追求し続ける勇気を与え、また倒れそうな時には支えとなる同情や慰めを与えることで、スピリチュアルな成長の過程における大きな障害や試練を乗り越えるのを助けてくれます。また人生における問題を消化して心の交通整理をアシストしてくれます。外部からの望ましくない影響やコントロールを取り除いたり、透聴能力を向上させる働きもあるそうです。
<緑簾石(エピドート/Epidote)>
自己提示やアイデンティティの明確化を助け、そこにくつろがせてくれます。悲しみや不安などの不活発性のマイナス感情を溶かし、ネガティブなエネルギーに波長を合わせないよう見守ってくれる石です。
▲▼ 大きな三つのポイントが折り重なり合い、その表面や周囲に細かな群晶が見られます。
▲▼ カオリナイトにより全体がミルキーに染まっていて、所々淡いアホアイトが仄かに広がっています。
▲▼ 手前側の2つのポイントの柱面と錐面の境目付近に、薄くアホアイトの靄がかかっています。
▲▼ マットでミルキーな独特の色合いが味わい深いです。上画像のポイント柱面にはうっすらとアホアイトが、下画像の柱面にはエピドートやカオリナイトの微細な結晶が見られます。
▲▼ アホアイトが滲む様に広がっています。角度や光の加減によって色々な場所で見られます。下画像、カオリナイトとアホアイトによる綺麗なファントムが出来ています。
▲▼ アホアイト混じりのカオリナイトによる、おぼろげながらもシャープなファントムが実に美しいです。
▲▼ この辺りは微細な自然銅(Native Copper)に塗れながら、メッシナらしさの溢れる奇想天外な造形が繰り広げられていてとても面白いです。
▲▼ 干渉によりざらついたファントム部が剥き出しになっていて、内部に薄くアホアイトの青味が広がっています。
▲▼ こちらは流れては消える雲の様に、上品で儚い雰囲気のアホアイトが浮かび上がっています。
▲▼ ポイントの根元側は再結晶による両錐となっています。以下、底面の画像が続きます。
▲▼ 底面側はクリアな上に全て結晶していて、いわゆるフローターになっています。カオリナイトや自然銅のインクルージョンも良く見えて、水晶も非常に面白い形の結晶が満載なのでとても見応えがあります。
▲▼ 一見瓦礫の山の様な、纏まりも規則性も感じられない塊に見えますが、細部に至るまでその結晶の一つ一つがどれもユニークで高質な強い魅力を持っています。
▲▼ アホアイトとカオリナイトが層状にシャープなファントムを作っています。この部分が一番アホアイトが濃く出ていると思います。
▲▼ 中央付近に2本ポイントが並んで立っていますが、自然銅によるファントムが両錐の様に逆向きになっています。良く見るとカオリナイトのファントムも同様に重なっています。面白いです。
▲▼ 緻密なセルフヒールドの美景も相変わらずの圧巻です。
▲▼ 氷の板の様な平板状の結晶も実に美しいです。
▲▼ 底面をルーペで注意深く探すと、樹枝状の自然銅やカオリナイトの結晶が水晶内部に内包されている珍しい姿も見られます。
▲▼ 一つの標本では有り得ないくらい、メッシナ産のたくさんの特徴と魅力が詰まった素晴らしい標本です。色々な面で二度と出会えない類の非常に希少な標本だと思います。