商品説明：
　小さいですがなかなか出会う機会の少ない、山梨県水晶峠産の煙水晶クラスターです。たった今山から掘り出して来た様なワイルドな容姿と、小さいながらも貫禄のあるポイントの色彩に、不思議な強い魅力を感じます。大量に振りかけられた雲母もこれまた絶妙です。

各鉱物の特徴：
＜煙水晶(スモーキークォーツ/Smoky Quartz) - SiO₂ / Trigonal - ＞
　水晶中のアルミニウム・イオンが放射線に反応することにより、このように茶色又は黒っぽい色になります。この原理を利用した人工着色のものもありますが、いずれも安全性の面で問題はありません。こちらは天然の煙水晶です。光を透過させない程に黒い煙水晶はモリオン(黒水晶/Morion)とも呼ばれています。
＜蝕像水晶(エッチドクォーツ/Etched Quartz)＞
　地中の温度や圧力の変化、フッ化水素を含んだ熱水の浸蝕等により水晶が溶解されることで、表面に蝕像ができたり、その後の再結晶も伴って独特の複雑な形状が造られたりします。これらの様相が結晶構造の手掛かりとなるため研究にも利用されます。
＜白雲母(モスコバイト・マスコバイト/Muscovite)＞
　雲母(Mica)グループに属する白雲母は花崗岩およびそのペグマタイト、また微粒のものは片麻岩や結晶片岩に含まれ、無色、緑や赤味がかった灰色、褐色から白色で六角板状や葉片状、鱗片状の集合体で産出します。アルミニウムを多く含み、一方向の顕著な劈開 が特徴です。

▲▼　背面側は絶壁ですが、全体的に丸みを帯びた可愛らしい形状です。下画像が背面になります。

▲▼　比較的状態の良いポイントが何本か残っています。どれも個性的な形をしていて面白いです。

▲▼　良く見るとエッチングを受けている部分が全体的に非常に多いです。至る所でルーペ越しにとても綺麗な蝕像模様が楽しめます。

▲▼　干渉やエッチング、各所にこびり付いた雲母等、ワイルドな造形の一つ一つが嬉しい魅力です。小さな世界に奥深い楽しみがたくさん詰まっています。

▲▼　ムラのある煙水晶の色彩もたまらなく魅力的です。茶色と灰色の中間の様な独特の色合いが癖になります。