Quartz, Hedenbergite & Goethite
Locality: Huanggang Mine, Hexigten Banner, Ulanhad League,
Inner Mongolia Autonomous Region, China
Size: 76mm x 51mm x 46mm
Weight: 99g
商品説明:
カルサイトによる大胆な干渉の見られる緑水晶のクラスターに、ヘデンベルガイトの塊が付着しています。水晶内及び標本全体に黄金色のゲーサイトボールがまぶされていて、360度楽しめる奥深い魅力と特異性を持った内モンゴル産の標本です。
色々な向きに置ける上、捉え所が無く、どの向きから見ても不思議な奥深さと奇妙な違和感があるため、ついつい画像が多くなってしまった類稀なる魅力を持つ内モンゴル産の標本です。分厚く大きなカルサイトの干渉で、アクチノライトによる緑水晶クラスターと、塊状のヘデンベルガイトが分断されています。標本全体を表面から内部まで球状のゲーサイトがぎっしりと埋め尽くしていて、見れば見る程驚かされ呆然としてしまう、内モンゴルの神秘的な魅力が詰まった奇跡の標本です。とにかく画像をご覧頂いて少しでもこの驚きを共有していただけたらと思います。
各鉱物の特徴:
<水晶(クォーツ/Quartz) - SiO2 / Trigonal - >
肉眼で結晶の形状が確認できる石英のことを水晶といいます。実際には様々な種類や形状がありますが、透明度が高く六角柱状で三角形の錐面を持つのが一般的です。
<灰鉄輝石(ヘデンベルグ輝石・ヘデンベルガイト/Hedenbergite) - CaFe2+Si2O6 / Monoclinic - >
カルシウムと鉄を含む単斜輝石で、スカルン中や火成岩中などに普遍的に産出します。不透明ガラス光沢の緑〜暗緑色、褐色、黒褐色で、先端の平たい柱状の塊状集合体や、刃状、塊状、葉片状でも産出し、磁性を持ちます。
<緑閃石(透緑閃石・アクチノライト/Actinolite) - ☐{Ca2}{Mg4.5-2.5Fe0.5-2.5}(Si8O22)(OH)2 / Monoclinic - >
淡い緑から濃い緑色の柱状、針状、繊維状の結晶集合体で、変成岩中に広く産出する角閃石の一種です。透閃石(トレモライト/Tremolite)のマグネシウムの一部が鉄に置き換わると緑閃石になり、鉄がマグネシウムを上回ると鉄緑閃石(フェロアクチノライト/Ferroactinolite)となります。透閃石や緑閃石の繊維状集合体の緻密な塊状になったものは軟玉(ネフライト/Nephrite )と呼ばれ中国で愛好されていました。
また、所謂緑水晶(Prase (Prasem) Quartz)の内包物を灰鉄輝石(Hedenbergite)とする説は根拠に乏しく、世界各地で産出する様々な緑水晶のうち、その内包物を灰鉄輝石とする分析結果は今までに一例も無いそうです。反対に、有名なSerifos(ギリシャ)やDalnegorsk(ロシア)、Elba(イタリア)等の緑水晶については、緑閃石もしくは鉄緑閃石であることが諸氏の研究分析で明らかになっています。
<針鉄鉱 (ゲーサイト/Goethite) - FeO(OH) / Orthorhombic - >
黄鉄鉱(pyrite)、菱鉄鉱(siderite)、磁鉄鉱(magnetite)等の鉄鉱物の酸化によって生成され、黒褐色から赤褐色、黄褐色の塊状や土状の他、稀に柱状、針状またはその放射状、腎臓状集合体でも産出します。最も普遍的な水酸化鉄が針鉄鉱で、鱗鉄鉱(Lepidocrocite)やその他の水酸化鉄とはX線解析等によらないと識別が困難なため、区別できない場合の野外名として褐鉄鉱(limonite)が使用されます。赤鉄鉱も腎臓状になることがあり良く似ていますが、赤鉄鉱は条痕色が赤いのに対し、針鉄鉱は黄褐色で黄色味があることで識別できます。
<方解石(カルサイト/Calcite) - CaCO3 / Trigonal - >
最も広く産出する炭酸塩鉱物で、結晶の形は菱面体、犬牙状、六角柱状、釘頭状、板状、葉片状などと多様です。色も無色や灰白色に始まり鉄分を含んだ黄色やマンガンの入った蛍光性を持つピンク、青、緑、黒等と実に多彩です。有名な複屈折や、菱面体に割れる三方向に完全な劈開、塩酸で発泡して溶けることなどで容易に識別できます。
パワーストーンとしての意味・効果:
<水晶(クォーツ/Quartz)>
水晶はその高い波動で私達の心身をよりクリアーな状態に導いてくれます。ネガティブなエネルギーを浄化し振動数を上昇させるとともに、他の次元と繋がり易くさせる働きもあります。
<干渉水晶(グロース・インターフェレンス/Growth Interference)>
他の鉱物の干渉により、切れ込みや断面などの成長を阻害された跡が残っている水晶のことで、トラウマや変容、試練等の困難を平穏に乗り越えることができるようにアシストしてくれるそうです。また、自他にエネルギーを与え周波数を上昇させたり、エネルギーのブロックやバリアを取り除く働きもあるとのことです。迫り来る危険を察知し知らせてくれるとも言われています。
<灰鉄輝石(ヘデンベルグ輝石・ヘデンベルガイト/Hedenbergite)>
状況を次の段階へと前進させるのをアシストしてくれる変遷の石です。生命や地球、宇宙の神聖な秩序をもたらし、人生における両極性や反発するエネルギーを統合することで、成長を容易にさせてくれます。また、その成功と忍耐のエネルギーで正しい行動を促進し、目標の達成を早めます。
<緑閃石(透緑閃石・アクチノライト/Actinolite)>
ハートとエネルギーボディを拡大し上と繋がり易くすることで、シールドとアンテナを強化してくれます。ネガティブなエネルギーを取り除いたり、その進入を防いで、心身と魂のバランスを整えてくれる他、直感や創造性、自尊心を高め、物事のベストなタイミングや新たな方向性をキャッチできるようにエネルギーを調節してくれるそうです。
<針鉄鉱 (ゲーサイト/Goethite)>
目標へと前進しながら人生の旅を楽しむということを教えてくれる他、創造力と行動力を結びつけ現実化を促進する働きがあります。また、集中力を増強し微細な領域へのチューニングを助け、透聴能力や異世界の存在とのコミュニケーション、予知や占いなどにも力を発揮してくれるそうです。
<方解石(カルサイト/Calcite)>
種類にもよりますが大まかな傾向としては、滞ったエネルギーを流動的にすることで、自己に安定と信頼をもたらしてくれます。明晰さと集中力、吸収力を与えてくれるので論理的思考力を使う活動に向いています。また精神と肉体のバランスを取り、微細な領域での感覚を鋭敏にします。
▲▼ 標本右側に芯の見える大きめのポイントが偏っています。
▲▼ 大きなカルサイトの板でクラスター部分がサンドイッチにされています。上からカルサイト、水晶、カルサイト、ヘデンベルガイトの順になっていて、全体にゲーサイトがペッパーの様に降りかけられています。
▲▼ この様に横に寝かせて置いても面白いです。メデューサの頭の蛇の様に水晶が密生しています。
▲▼ 干渉物としてはなかなか見ない分厚さと大きさのカルサイトです。そこから生えている緑水晶と、散りばめられているゲーサイトが奇異で面白い絵になっています。
▲▼ こちら側はゲーサイトの密度も高く、水晶も掻き揚げの様になっています。
▲▼ 今度はトップ画像とは上下逆の、カルサイトを底面にした置き方です。ワイルドでグロテスクな格好良さがあります。
▲▼ 薄いカルサイトを一枚挟む形でヘデンベルガイトの塊が付いています。こちらも所々カルサイトの薄板に干渉されながらゲーサイトに覆われています。
▲▼ ヘデンベルガイトの結晶面も見えます。緑水晶クラスターとカルサイトを挟んで背中合わせの絵が面白いです。
▲▼ 透明感があって芯の見える興味深いポイントが乱立しています。ボール状のゲーサイトもはっきりと見えます。
▲▼ カルサイトの干渉で水晶が不思議な形に切り分けられています。内包されるゲーサイトの密度も凄いです。
▲▼ 湿った老木の断面を見ているかの様です。ヘデンベルガイトとカルサイト、そしてゲーサイト、良く考えると何とも不思議で面白い組み合わせです。細かくキラキラ光るゲーサイトがより一層この標本の奇妙さを演出しています。
▲▼ 所狭しと緑水晶がぎゅうぎゅう詰めになっています。とても贅沢です。漏れなくゲーサイトボールが内包されています。
▲▼ 水晶の結晶模様、段差模様もとても美しいです。下画像のカルサイトにぶつかって切れている下向きのポイントには心くすぐられます。
▲ 水晶の表面も中身もゲーサイトがびっしりで穴だらけです。
▲▼ カルサイト上にも所々ゲーサイトが溢れ出ています。良く見ると表面をえぐられているだけではなく、実はカルサイト内にも球状のゲーサイトが丸ごと内包されています。
▲▼ 実に特異で魅力的な水晶です。
▲▼ 内包されるゲーサイトボールが宇宙空間に漂う隕石の様です。ルーペで存分にお楽しみいただきたいです。