商品説明：
　ブラウンのアンドラダイト上に成長した内モンゴル産スモーキークォーツクラスターです。お馴染の柱面の無い水晶がカルサイトを伴ってゴロゴロ転がっています。トリッキーで面白い景観です。
　小船の様な形のアンドラダイトの母岩の上に、柱面の無い煙水晶が円を描くような形で連なって転がっています。一見把握し難い形状ですが、良く見るとたくさんの結晶が自由気ままに色々な方向を向いてゴロゴロしているのがわかります。真横を向いて連なる様はそろばんを彷彿とさせます。カルサイトの干渉もよりトリッキーで瑞々しい造形を作り出していて、実に奥深い味を持った特異な標本です。一見地味ですが非常に楽しめる秀逸な標本だと思います。

各鉱物の特徴：
＜煙水晶(スモーキークォーツ/Smoky Quartz)＞
　水晶中のアルミニウム・イオンが放射線に反応することにより、このように茶色又は黒っぽい色になります。この原理を利用した人工着色のものもありますが、いずれも安全性の面で問題はありません。こちらは天然の煙水晶です。光を透過させない程に黒い煙水晶はモリオン(黒水晶/Morion)とも呼ばれています。
＜灰鉄柘榴石(アンドラダイト/Andradite)＞
　カルシウムと鉄を主成分とする柘榴石(ガーネット/Garnet)の一種で、鉄分の豊富なスカルン中や蛇紋岩に斜方12面体や偏菱24面体等で産出します。褐色や暗緑色のものから緑色のデマントイド(Demantoid)や黄色のトパゾライト(Topazolite)、黒色のメラナイト(Melanite)、虹色の干渉色の見られるレインボーガーネット(Rainbow Garnet)等、色彩は多様です。同じくカルシウムを一定成分とするウグランダイト(Ugrandite)系列の灰クロム柘榴石(ウバロバイト/Uvarovite)や灰礬石榴石(グロッシュラー/Grossular)と連続固溶体の関係にあります。
＜方解石(カルサイト/Calcite)＞
　最も広く産出する炭酸塩鉱物で、結晶の形は菱面体、犬牙状、六角柱状、釘頭状、板状、葉片状などと多様です。色も無色や灰白色に始まり鉄分を含んだ黄色やマンガンの入った蛍光性を持つピンク、青、緑、黒等と実に多彩です。有名な複屈折や、菱面体に割れる三方向に完全な劈開、塩酸で発泡して溶けることなどで容易に識別できます。

パワーストーンとしての意味・効果：
＜煙水晶(スモーキークォーツ/Smoky Quartz)＞
　全てを優しくほぐし、柔らかなグラウンディングを促してくれる石です。思考や感情の過活動状態や鋭利さを和らげ、穏やかさと静けさを取り戻させてくれます。内外のネガティブさや様々なエネルギーの影響を緩和する衝撃吸収剤のような保護力もあります。
＜灰鉄柘榴石(アンドラダイト/Andradite)＞
　第一、第二チャクラを活性化しバランスを取ることで、エネルギッシュな強いグラウンディングを促します。感情や衝動を鎮めハートとマインドに静寂をもたらしてくれるため、意識が拡がりあらゆる感覚が鋭敏に研ぎ澄まされるだけでなく、創造性も解放され新たな視野や能力に気付くきっかけを与えてくれます。男性性のエネルギーを安定・増加させるとともに、成長するために本当に必要なものを引き寄せる作用もあるそうです。
＜方解石(カルサイト/Calcite)＞
　種類にもよりますが大まかな傾向としては、滞ったエネルギーを流動的にすることで、自己に安定と信頼をもたらしてくれます。明晰さと集中力、吸収力を与えてくれるので論理的思考力を使う活動に向いています。また精神と肉体のバランスを取り、微細な領域での感覚を鋭敏にします。

▲▼　一見捉えがたいぐちゃぐちゃな姿に見えますが、良く見て一つ一つの形を把握していくと、この標本の特異な面白さがわかります。

▲▼　ブラウンのアンドラダイトが輪郭を縁取っています。水晶が実に自由で不規則な付き方をしています。

▲▼　そろばんの玉が色々な方向を向いて倒れたり連なったりしています。真横になっているものもあります。

▲▼　可愛らしい小さな結晶達も随所でこの不思議な彫像に奥行きを与えています。

▲　カルサイトの干渉もあって更にトリッキーな形になっている部分もあります。何となく鈍くさい水晶の連なり方もユニークで愛らしいです。

▲　霧に包まれたような神秘的な透明感ですが、どこか瑞々しさも感じる不思議な表情です。