商品説明：
　カルサイトの散りばめられた緑色の母岩に乗った、チョコレートの様なベスブ石です。どことなくザギらしさを感じさせる標本です。
　ふんわりとしたラインの緑の母岩に、霜の様に真っ白なカルサイトと、幾何学的な形のダークブラウンのベスビアナイトという、非常に幻想的な景色です。ベスビアナイトは輪郭も条線もしっかりと出ていて、かなり綺麗な結晶だと思います。双晶の様な形のものもあり、部分部分、レッドからオレンジ色に輝く姿が見られます。母岩込みで評価したい自然の偉大な芸術です。
　産地のザギマウンテンは、パキスタンのトライバルエリアに位置する、小高い丘の様な小さな山です。実際には西側の山地一帯、少なくともカブール川沿いのワルサックダム近辺までは採掘地が広がっていると考えられます。レアアースが採掘されることで知られ、星葉石(Astrophyllite)やリーベック閃石(Riebeckite)、金紅石(Rutile)等を内包したヴァラエティに富んだ独特の色合いと形状の水晶が人気です。その他にバストネス石(Bastnasite)、蛍石(Fluorite)、ガドリン石 (Gadolinite)、ジェントヘルバイト(Genthelvite)、チタン鉄鉱(Ilmenite)、モナズ石(Monazaite)、パリス石 (Parisite)、ラブドフェン(Rhabdophane)、楔石(Titanite)、ベスブ石 (Vesuvianite)、ゼノタイム(Xenotime)、ジルコン(Zircon)など稀有な鉱物も産出します。周辺が危険な地域にあり政情も不安定であるため、研究がなかなか進まず未だに謎が多いそうです。

各鉱物の特徴：
＜ベスブ石(ベスビアナイト/Vesuvianite・アイドクレース/Idocrase)＞
　石灰岩とマグマの化学反応によって生成されたスカルン中に広く見られる珪酸塩鉱物で、錐面を伴った短〜長柱状や、ほぼ柱面のない錐状の他、針状結晶や塊状でも産出します。褐色、緑色、黄色が多く、青色やピンク、赤色、紫色のものなど多彩な色調が見られます。亜種として銅を含む青いシプリン(Cyprine)や、翡翠の様な緑のカリフォルナイト(Californite)、暗黄褐色のクサンサイト(Xanthite)などがあります。
＜方解石(カルサイト/Calcite)＞
　最も広く産出する炭酸塩鉱物で、結晶の形は菱面体、犬牙状、六角柱状、釘頭状、板状、葉片状などと多様です。色も無色や灰白色に始まり鉄分を含んだ黄色やマンガンの入った蛍光性を持つピンク、青、緑、黒等と実に多彩です。有名な複屈折や、菱面体に割れる三方向に完全な劈開、塩酸で発泡して溶けることなどで容易に識別できます。

パワーストーンとしての意味・効果：
＜ベスブ石(ベスビアナイト/Vesuvianite・アイドクレース/Idocrase)＞
　概してハイヤーセルフと繋がり易くしてくれる石です。ネガティブな感情や思考のパターンを解消し、誠実で波動の高い生き方へとスムーズに移行できるようサポートしてくれます。直感や創造性を促進するとともに、共同作業や協力関係などの他者との調和も高い次元から助けてくれます。
＜方解石(カルサイト/Calcite)＞
　種類にもよりますが大まかな傾向としては、滞ったエネルギーを流動的にすることで、自己に安定と信頼をもたらしてくれます。明晰さと集中力、吸収力を与えてくれるので論理的思考力を使う活動に向いています。また精神と肉体のバランスを取り、微細な領域での感覚を鋭敏にします。
　ザギマウンテンは聖なる山として昔から地元の方々に崇められてきました。珍しい鉱物が沢山産出することも相俟ってか、ダイナミックでこの世の物とは思えないようなエネルギーの石が出てきます。入手が難しいため高価な場合も多いですが、鉱物標本としてもパワーストーンとしても魅力溢れる格別な鉱物の産地です。お守り代わりやお部屋のディスプレイとしてもお薦めです。是非ザギのエネルギーを生で感じてみてください。

▲▼　雪崩の中をベスビアナイトが転がり落ちているようにも見えます。どことなく微笑ましいです。

▲　美しくもかわいく、またどこかユーモラスで滑稽でもある、見れば見るほど愛着の湧く標本です。色と形のコントラストと変化が全体的に素晴らしいです。

▲▼　一番大きく形の整った結晶です。角に丸みを帯びた宝箱の様な形になっています。優しいオレンジ〜ブラウンの光を蓄えています。

▲　後ろ姿や真正面から見た佇まいが、無愛想ながらも愛嬌があり、妙にかわいらしいです。

▲　こちらの小さな結晶もとても綺麗です。

▲▼　破断面が溶けたようになっています。日本式双晶の様な形で、結晶から新しい結晶が出てきているようにも見えます。

▲▼　底面と背面が平らなのでこのように背面を下にしても安定して置けます。