商品説明：
　ドロマイトに覆われたマグネタイト上に、冷たい雰囲気のシャープなセプタークオーツが縦横無尽に絡み合った、内モンゴル産のクラスターです。凍った遺跡の様な、独特の存在感を持つキャラの強い標本です。

各鉱物の特徴：
＜水晶(クォーツ/Quartz) - SiO₂ / Trigonal - ＞
　肉眼で結晶の形状が確認できる石英のことを水晶といいます。実際には様々な種類や形状がありますが、透明度が高く六角柱状で三角形の錐面を持つのが一般的です。
＜磁鉄鉱 (マグネタイト/Magnetite) - Fe²⁺Fe³⁺₂O₄ / Isometric - ＞
　結晶及び条痕が黒色で、強い磁性を持つスピネル構造の鉱物です。分布は非常に広く、火成岩及び変成岩の造岩鉱物として、また接触交代鉱床や高温の鉱脈鉱床などに、塊状や八面体、ごく稀に立方体や十二面体でも産出します。風化に対する抵抗力が強く、分離した結晶が砂鉄としても集積します。
＜苦灰石 (ドロマイト/Dolomite) - CaMg(CO₃)₂ / Trigonal - ＞
　菱面体結晶やそれが湾曲して接合した鞍状の他、塊状、粒状等で、主に堆積岩中や熱水性鉱脈鉱床、スカルン鉱床中等に広く産出します。通常無色〜灰白色ですが、成分中のマグネシウムが鉄に置き換えられると褐色味を帯び、さらに鉄が多くなると苦灰石グループに属するアンケル石(Ankerite)という別種になります。同じくマンガンが多いとピンク色のクトナホラ石(Kutnohorite)、亜鉛が多いとミンレコード石(Minrecordite)となります。方解石より光沢が強く、硬度や屈折率も高いこと等で識別されます。

▲▼　当産地お馴染みのセプタークォーツが、大小様々縦横無尽に絡み合って素晴らしい迫力です。

▲▼　マグネタイトの上に雪の様なドロマイトが積もり、更にその上にクラスターが乗る三段構造です。

▲▼　セプターが束になった姿もなかなか見応えがあります。両錐のセプターも見られます。当産地の緑水晶に良く見られるゲーサイトボールも振りかけられ、また内部まで侵蝕しています。

▲▼　弧を描いて上昇するドロマイトのスロープのバックに、お城の塔の様に林立する冷たい表情のセプター群が異様な存在感を醸し出しています。

▲▼　何かインスピレーションの湧いてきそうな風変りで刺激的な景観です。

▲▼　横倒しにして底面側からのアングルです。まさにセプター状の細いポイントも存在感があります。

▲▼　凍土から発掘された遺跡の様な、冷たい世界観を感じさせる印象的な標本です。