商品説明：
　モコモコのリーベカイトがぎっしりと詰まった、マラウイ産のスモーキークォーツポイントです。ブルーグレーとゴールドの無数の針山に浮かぶシデライトもなかなか不思議なインパクトがあります。

各鉱物の特徴：
＜煙水晶(スモーキークォーツ/Smoky Quartz)＞
　水晶中のアルミニウム・イオンが放射線に反応することにより、このように茶色又は黒っぽい色になります。この原理を利用した人工着色のものもありますが、いずれも安全性の面で問題はありません。こちらは天然の煙水晶です。光を透過させない程に黒い煙水晶はモリオン(黒水晶/Morion)とも呼ばれています。
＜リーベック閃石(リーベカイト/Riebeckite)＞
　ナトリウムを主成分とするアルカリ角閃石の一種です。単斜晶形で色は黒～灰・青色およびその中間色で、長柱状や針状、繊維状の結晶が主に広域変成岩中に産出します。繊維状の結晶はクロシドライト(Crocidolite)、マグネシウムに富むものは苦土リーベック閃石(Magnesioriebeckite)、マグネシウムとアルミニウムに富むものは藍閃石(Glaucophane)として分類されます。
＜菱鉄鉱 (シデライト/Siderite)＞
　全ての堆積岩、火成岩、変成岩から広く産出する鉄の炭酸塩鉱物で、英名の語源はギリシャ語で鉄を意味する”sideros”に由来します。鉄はマグネシウムやマンガンに置換されて菱苦土石(Magnesite)や菱マンガン鉱(Rhodochrosite)と連続固溶体を形成する他、方解石(Calcite)や菱亜鉛鉱(Smithsonite)とも同じ結晶構造を持ちます。結晶はしばしば表面の湾曲する菱形六面体で、板状や柱状の他、ぶとう状、粒状、球状、塊状等で産出し、灰色や黄褐色から白色、緑色を帯びるものもあります。

▲▼　照り艶の良いスレンダーなスモーキーポイントに、リーベカイトがトップを残してぎっしり詰まっています。ブルーグレーからゴールドへのグラデーションが美しいです。

▲▼　菱形のシデライトの結晶も大小様々に多数浮遊しています。

▲▼　当産地の水晶内に多く見られるゴールドの角閃石については、①酸化したリーベカイト、②酸化したエジリン、③ニオボフィライト(ニオブ星葉石／Niobophyllite）等諸説ありますが、いずれにしろリーベカイトが変質したものである可能性は濃厚かと思われます。

▲▼　シデライトを巻き込みながら浮かぶリーベカイトのモコモコのファントムが何とも味わい深いです。ルーペでずっと見ていたくなるほど、細部まで見応えのある飽きの来ないポイントです。